人工知能の新たな力に注目が集まっている。それらが我々の働き方を大きく変えるであろうことに疑いの余地は無さそうだ。

それに伴い、人工知能に適切な入力を与えるプロンプト エンジニアに俄に注目が集まっている。しかし、明日には(ひょっとすると既にもう)それを考えてくれる高次の人工知能が生まれるかもしれない。更に技術が進めば、人工知能のために入力を調整する必要すら無くなるだろう。

理論的にはあらゆる知的労働は人工知能によって置き換えられ得る。残るのは、機械化が困難か割に合わない物理的な作業だけだ。それは人類にとって幸せな未来だろうか。

疑問はまだ有る。仮にこれまでの人類の知識を全て集積できたとして、そこから新しい発見は生まれるだろうか。例えば、新たな数学的ないし哲学的発見は既知の知識から生成できるのか、あるいは全く違う何か、例えば感覚的な入力が必要なのか。人工知能同士の会話から新たな気付きは生まれるだろうか。

それらに対する答えを私は(そして少なくともまだ ChatGPT も)まだ持ち合わせていない。だからこそ、今後の人工知能の発展を注視し、学び、考え続けなければならない。それが人間たる私の矜持なのだから。