少し気になるニュースを目にしました。

「この人、家賃を滞納しそう?」AIが予測 入居審査を45分→16分に
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2106/22/news118.html

滞納予測AIは、リースが保証事業を運営する中で得た1万件以上のデータを基に開発。年齢や雇用形態、年収など9項目の情報を入力するだけで、滞納発生度合いと滞納発生時期の予測を表示する。

9 項目と言いながらリリースノートのスクリーンショットでは 18 項目有るように見えるのも気になるのですが、年齢や国籍などの与信審査と論理的な関係が無い項目が有ることが引っ掛かったので、リース株式会社のお問い合わせフォームから次のような質問を投げてみました。

貴社より入居審査支援ツールのβ版がリリースされることを知りました。こちらに搭載されている滞納予測AIについて質問いたします。

質問1:プレスリリースで紹介されているスクリーンショットでは、入居審査対象者に関する項目として性別や国籍などが含まれていますが、これらの項目は滞納予測に使われていますでしょうか。

質問2:特定の属性を持つ人々に対する不当な差別を助長しないために、どのような対策を取られていますでしょうか。

入居審査および家賃滞納のデータから特徴量を抽出されたとのことですが、性別や国籍などの個人的な属性は滞納との論理的な関係が見受けられません。仮にそれらが予測に使われている場合、特定の性別や国籍を持つ人々が(その属性を持つが故に)滞納する可能性が高いと評価され、契約を不当に断られる等の差別が助長される危険性が有ります。

過去には、人材採用に使われるAIが女性の経歴書を不利に扱っていた事例が、差別を助長するとして大きな問題になりました。私や知人が今後不動産契約をする際に貴社AIが使われる可能性も有り、その際に同様の問題が発生することを危惧しています。滞納との論理的な関係が認められない項目については、滞納予測に利用されないことを願っています。

ご回答をお待ちしております。なお、ご回答については個人情報を伏せた上でインターネット上で公表できればと考えていますが、不都合な場合はその旨併せてご連絡いただけましたら幸いです。

回答が有れば追記するつもりです。